学習活動のあとに行われるアレ…。
研修で学ぶと毎回のように言われるアレ…。
アレとは??
そう振り返りのことです。
しかし、「なぜ振り返りをしなければいけないのか」「振り返りの目的は何か」をしっかり説明していることは少ないのではないでしょうか。
私の初任時代、先輩教員の方から

けーわい先生、子どもたちにふりかえりを書かせるとよいですよ。


けーわい先生、子どもたちにふりかえりを書かせるとよいですよ。



はい‼️…(なんでだろう)。
と助言をうけるものの…



書くのヤダー‼️



なんで、ふりかえりを書くんですか?



いいからまず書きなさい‼️(なんでだろう)。
ただ、言われるうちが華だとは思います。
言わずとも、振り返りに懐疑的な子はそれなりにいるのではないでしょうか。
「『書きなさい』って言われたから書くけど、なんのために書くのかわからない」というように……。
今回はそんな「振り返り」の「目的」について考えてみたいと思います。
必ずしも、これから述べることが絶対解ではないですので、みなさんの参考にになればと思います。
①根拠は学習指導要領にある。
【総則編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 第1章 総説 1改訂の経緯及び基本方針 (2) 改訂の基本方針 ③「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進 エ に、次のような文章があります。
エ 1回1回の授業で全ての学びが実現されるものではなく,単元や題材など内容や時間のまとまりの中で,学習を見通し振り返る場面をどこに設定するか,グループなどで対話する場面をどこに設定するか,児童生徒が考える場面と教師が教える場面をどのように組み立てるかを考え,実現を図っていくものであること。
【総則編】小学校学習指導要領(平成29年告示)



「学習指導要領」を根拠に活動すると、その指導に説得力が増します。
ふり返りのメリット
学習内容の定着
- 授業中に学んだ内容を振り返ることで、短期記憶から長期記憶に移行しやすくなります。
- ポイントを再確認することで、記憶の抜け落ちを防ぐ効果があります
自己理解の向上
- どこが理解していて、どこがまだ理解できていないかを認識できます。
- これにより、次回の学習目標を立てやすくなります。
振り返りを通じた自己評価
- 学習成果を評価し、達成感を得られることで自分自身のモチベーションが向上します。
- 同時に、改善点を見つけやすくなり、学習方法の最適化が可能です。
学びの深掘り
- 振り返ってみると、新たな疑問や既習事項との関連を発見できることがあります。
- これにより、さらに広く深い学びにつながります。
学習習慣の形成
- 定期的な振り返りは、自己管理能力を高め、主体的な学びの姿勢を育みます。



振り返りの成果は長期目線で‼️
ふり返りのデメリット



そうは言っても、デメリットもあるんでしょ??



メリットばかりではないし、大変だと思うところもあります。
どう書いたらいいかわからない
- 何を書いていいのかわからない子どもが少なくありません。



視点(大切だと思ったこと・初めて知ったこと)を与えるとよいです。
時間がかかる
- 書くスピードに差があり、困ることがあります。



筆者はタブレットで音声入力を活用しています。
効果を実感しにくい
- ふりかえりを書いても、すぐに学習成果が上がるわけではありません。



時々、読み返す時間を設定するとよいでしょう。
書ける内容にバラつきがある
- 文章力の差で、自分が思ったことを十分に書き表せない子どもも少なくありません。



一人一人あらかじめ目標を設定しておくとよいでしょう。
けーわいの意見
結果、筆者としては振り返りは実践するべきだと思います。
理由① ただ聞くだけでは終わらない! 学びを「自分のもの」にする
授業で聞いた内容は、ただのインプットした情報です。
しかし、インプットした情報が、振り返りで授業で聴いたことをアウトプット(ノートに書き出す)することで、情報が知識へと昇華します。
自分の言葉でまとめたり、疑問点を洗い出すことで、「学んだつもり」を「確かに学んだ」に変えることができるからです。
理由② 振り返らない学びは穴だらけ
授業中、全てを完璧に理解するのは難しいです。
振り返りは自己理解の穴を見つける機会です。
「ここがわからなかった」「これをもう少し深く知りたい」と気づくことができれば、次の授業が数倍有意義になります。
自己理解に穴を残してしまうのはもったいない!
振り返りはその穴を埋めるツールなのです。
理由③ 成長を実感するためのツール
振り返ることで、「あ、こんなに成長しているんだ」と気づける瞬間があります。
たとえば、「昨日はここが理解できなかったけど、今は自分の言葉で説明できる!」と感じられると、達成感や自信がわきます。
それが次のモチベーションを生み出します。
理由④ 学びの質が何倍にもなる
振り返りをしていない学びは、ただの「受け身」だと、私は考えています。
ですが、振り返ることで、「これをもっと調べてみよう」「こんな疑問が出た」と、学びが自分主体のものになります。
受け身の学びを能動的な学びに変える瞬間、それは学びの質が高まる瞬間なのです。
理由⑤ 振り返りは未来への投資
今、たった数分間の振り返りをするだけで、その学びは将来何倍もの価値を生み出します。
振り返りは未来の自分に向けた最高の贈り物です。
ふり返りを習慣化することで、子どもたちの成長は止まらなくなることでしょう。



ふり返りは、学びの質も高める最強のツール‼️
まとめ
振り返りがいつもの授業の質を高めます。
ほんの数分でもいい。
今日学んだことを振り返ることで、明日の自分をさらに賢く、強くすることができる。
その小さな努力が、大きな未来を切り開くのです。
だから、今からでも遅くはありません。
ぜひ、振り返りの習慣を始めてみましょう!
それがあなたにとっても、子どもたちにとっても、人生の転換点となるかも知れません。



今日が人生で一番若い日です‼️