【導入】書いたからこそ見えてくる「自分の成長」
「毎日書かせてるけど、本当に意味あるのかな?」
そんなモヤモヤ、感じたことはありませんか?
私も最初はそうでした。
でも、ある子の言葉がすべてを変えました。

先生、前に「つぎは姿勢をよくする」って書いたけど、今日はちゃんとできたよ!
自分の記録を“覚えている”どころか、行動に生かしていた。
そのとき気づいたんです。



振り返りは、“自分を育てる時間”になります。
振り返りジャーナルとは?|“自分ごと化”の第一歩
振り返りジャーナルとは、
「できたこと」「理由」「次の行動」を自分の言葉で綴る、学びの記録です。
ただの日記ではありません。
行動を整理し、次へとつなげる“自己調整学習”の土台となります。
学びを自分ごとにする力が、ここに根づいていくのです。
書き方のポイント|“型”と“視点”で深さが生まれる
🔁【3ステップの基本構成】
- できたこと(事実)
- どうしてできた?(理由)
- 次はどうする?(未来)
この順番で書くことで、
「やってみた→わかった→次こうする」のサイクルが生まれます。



大切なのは“できたかどうか”ではなく、“そこから何を学んだか”です。
🔍どこを振り返ればいいの?“ふりじゃ”3つの視点


3ステップの“型”をおさえたら、次は「何を振り返るか?」を選びましょう。
①【行動】今日やったこと
- 発表した/手を挙げた/やりきった
②【気もち】どんな気持ちになったか
- ドキドキした/うれしかった/くやしかった
③【かかわり】誰と、どんな関わりがあったか
- 褒められてうれしかった/ケンカしたけど仲直りできた/一緒に作業できて楽しかった



今日は“気持ち”を振り返ってみようかな。



かかわりで印象に残ったことは?
→ 視点を選ぶだけで、振り返りは深まります。
✏️【「問い」が変われば、子どもも変わる】
「ちょっと工夫したことは?」「友達ですごいと思ったことは?」など、
深い問いより、“思い出せる問い”が効果的です。
問いの質が、振り返りの深さを決めていきます。
🗝【続けるための工夫】|「やらせる」から「続けたくなる」へ


振り返りジャーナルは、短くても、毎日続けることにこそ意味があります。



“書く量”より、“向き合う姿勢”が子どもを育てます。
そのために、先生ができる工夫は3つだけです。
【① 書いたら、必ず読んであげる】
コメントは一言でもOK。
「読まれている実感」が、継続の原動力になります。
【② ときどき、見返す時間を設ける】
過去の自分を振り返ることで、
「できるようになった自分」に出会えるようになります。
【③ 書けない日は、話すだけでもOK】
無理に書かせず、言葉での振り返りも立派な一歩です。



ふりじゃは 短くても 毎日 続けることに意味があります。
このようにすることで…
- 子どもにも先生にも「これでいいんだ」と思える安心感が生まれる。
- 【ふりじゃ=書く技術】ではなく、ふりじゃ=自分を整える習慣になる。
となるのです。
【まとめ】「書くこと」は、自分を大切にする第一歩
自分の行動をふり返り、
なぜできたか、次にどうしたいかを考える。
その積み重ねが、
子ども自身の“軸”をつくっていきます。
🗨️【振り返りは、未来の自分と対話する時間】
書くことで、自分自身と出会える
まずは、週1回・1行からでも大丈夫。
先生自身も、「先生ジャーナル」を書いてみるのもいいかもしれませんね。
🎁あとがき:先生も、自分のふり返りを言葉にしてみませんか?
子どもに「ふりかえろう」と伝えるなら、
私たち大人も「自分と向き合う時間」を持ちたいものです。
忙しい毎日でも、1日1行でいい。
自分に問いかける習慣が、教師人生を変えていく。
ふりじゃは子どもだけでなく、
先生自身の成長を支えるツールでもあるのです。