8月になりました。夏休みです。……とはいえ、頭のどこかで2学期のことがちらついて、完全にはくつろげていない先生も多いのではないでしょうか。
今回は、夏休み中に手をつけておくと2学期がぐっと楽になる仕事を4つ挙げます。そして最後に、それを全部ひっくり返すようなことを書きます。先に言っておくと、いちばん大事なのは⑤です。
① 運動会の演技・競技の大まかな流れと方針づくり
2学期最大の山は、多くの学校で運動会でしょう。ここの方針を、時間のある今のうちにざっくり固めておきます。
競争種目は何にするか。学年発表のダンスはどうするか。リレーの選出方法や走順の考え方をどうするか。細部まで詰める必要はありません。「大枠と方針」だけでいい。
これが決まっていると、2学期が始まってからの学年会が驚くほどスムーズになります。ゼロから話し合うのと、たたき台があるのとでは、進みが段違いです。
② 週案(週の授業計画)──できれば2学期分
私は夏休みに年間分を作ってしまいます。ただし、ここは学校の事情によります。教務の先生や時間割担当が細かく決めている場合、この時期にはまだ作れないこともあるので、無理はしないでください。
運動会シーズンの授業は変則的になりがちなので、ここでも大まかな方針レベルで十分です。それでも作る価値があるのは、2学期の勝負どころが見えてくるからです。
さらに、3学期まで見通しておくと効きます。2学期にどれだけ進めておけば、3学期に何を回せるのか。とくに小6や中3は、3学期が卒業式シーズンで実質的に短い。「3学期に持ち越すつもりだった単元、実は入らないぞ」と気づけるのは、いま全体を眺めているからです。
③ 学年通信の作成──個人的に、いちばんおすすめ
4つの中で私がいちばん推したいのが、これです。
学年通信は、多くの場合、昨年度のものをベースに手直しして作ります。だから、今のうちに本年度用に直しておけば、学期が始まってからバタバタせずに済む。これが表向きのメリットです。
でも、本当の価値は別のところにあります。昨年の学年の流れを、まるごと把握できることです。
作業をしていると、いろいろなことに気づきます。「この時期に、この持ち物の連絡をしていたんだな」「来年度に向けて、習字道具の注文をこのタイミングで告知していたのか」。年間を通した行事やイベントの流れが、体に入ってくるのです。
先を見通せる状態で学期を迎えられるのは、思っている以上に大きい。しかも学年の先生方からも感謝されます。個人的には、やってよかった度がいちばん高い仕事でした。
④ 授業の準備──重いものと、量産できるもの
授業準備は、2種類に分けて考えると進めやすくなります。
一つは、重い授業。指導案を書くもの、授業参観、国語なら「海の命」「鳥獣戯画」のような大単元。こういうものは、あらかじめ方針だけでも決めておくと、学期が始まってからのバタつきがまったく違います。
もう一つは、テンプレートで回せるもの。書写などは、この時期に大量に作りだめしておくと、2学期がずっと楽になります。
中学校の先生なら、担当教科の中間テスト・期末テストをここで作り終えてしまう手もあります。テスト作成が終わっているだけで、2学期の精神的な余裕はかなり変わります。
⑤ やっぱり、夏休みこそ遊んでほしい
さて、ここまで4つ書いてきました。全部ひっくり返します。
激務、激務の、超激務。それが1学期でした。いつ誰が倒れてもおかしくないくらい、学校の先生方はいろいろなものを抱えています。
だから、夏休みは遊んでください。漫画喫茶に入り浸ってもいい。家でひたすらゴロゴロしてもいい。Netflixに沼っても、オールOKです。日々の激務から完全に離れる時間があっていい。というより、絶対にあったほうがいい。
①〜④は、最悪、後からでも何とでもなります。でも、削れた心と体は、後からでは戻りません。
「これまでの話は何だったんだ」と言いたくなるかもしれません。でも、これが本音です。準備は、余裕のある人が余裕のある範囲でやればいい。今それどころじゃないなら、何もしなくていいんです。
おわりに
もし気力が残っていれば、①〜④のどれか一つでも手をつけておくと、2学期の自分がちょっと救われます。とくに③の学年通信は、コスパが高いのでおすすめです。
でも、順番を間違えないでください。回復が先、準備が後です。
1学期、本当にお疲れ様でした。
